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住宅ローンを利用してマイホームを購入するとき、購入価格の一部を自己資金で支払う「頭金」を用意するのが一般的です。
この頭金、「どれくらい用意すれば良いのか」と迷われている方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、住まいを購入する際に必要な頭金の目安や、頭金を用意するメリット、用意するときの注意点などを詳しくお伝えします。
【頭金とは? 頭金が必要な理由】
頭金とは、住宅ローンの借入額とは別に、家の購入費用に充てる自己資金のことをいいます。
現在では頭金を支払わなくても、住宅購入費用をすべてローンで賄える「フルローン」という商品もありますが、以前は金融機関ごとに融資の上限(融資率の割合)が決まっていました。
これは、現在よりも金利が高く、金融機関から見ると金利負担が重くなることで返済が滞るリスクが高まるというリスクがあったからです。
そのため、金融機関では物件価格のおおよそ9割を貸し付けの上限とし、残りを頭金で支払うことを住宅ローンの利用条件としていました。
つまり、頭金は住宅購入費用の最低1割程度は必要だったのです。
ただ、最近では低金利が続いており金利負担も抑えられますから、頭金がなくても借りられる「フルローン」という融資商品も増えています。
【頭金の目安は?】
一般的に、頭金は物件価格の2割くらいが目安といわれます。
3,000万円の物件を購入する場合は、600万円の頭金が必要という計算です。
では、実際のところ、どれくらいの頭金を用意している方が多いのでしょうか。
ここで、二つのアンケート調査から、一般的な頭金の目安を見ていきましょう。
まず、住宅金融支援機構が2021年10月に調査した「住宅ローン利用者の実態調査」によると、変動金利の住宅ローン利用者の約45%が融資率は9割以上、つまり頭金は住宅購入価格の1割以下と答えています。
一方、固定金利の住宅ローン利用者の場合は、融資率は8~9割という方が約20%、7~8割という方が約18%で、住宅購入価格の1~3割くらいの頭金を用意している方が多いという結果になっています。
もう一つ、三井住友トラスト・資産のミライ研究所が2022年1月に調べたアンケートでは、年代別の調査結果を公表しています。
これによると、30代の方の約27%が頭金は1割以下、約39%が頭金0円という結果に。
これは、20代の方よりも「頭金を用意していない人が多い」という結果でもありました。
現在は低金利が続いていますから、頭金を貯めてから家を買う人よりも、「高額を借り入れて家を早く買ったほうが得」と考える人が主流になりつつあるようです。
参考:
住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」
https://www.jhf.go.jp/files/400359530.pdf
三井住友トラスト・資産のミライ研究所「令和の“住まい”と住宅ローン事情」
https://mirai.smtb.jp/wp/wp-content/themes/mirai/pdf/miraiken_report_220519.pdf
【頭金を多く用意するメリット】
頭金が少額でもマイホームを購入される方が主流となる時代で、頭金を多く用意する必要性はあるのでしょうか。
ここで、頭金を多く用意するメリットを考えてみましょう。
ローン借入額を減らせ、返済負担を軽くできる
頭金を多く用意するメリットの一つに、「住宅ローンの借入額を減らせる」ことが挙げられます。
借入額が少なくなれば金利負担も抑えられますから、トータルの返済額も少なくなります。返済額が少なくなれば、新居で暮らし始めてからの家計に余裕が生まれるでしょう。
金利が低い
住宅購入価格のすべてを住宅ローンで賄うフルローンには、金利が高いというデメリットがあります。
フルローンでなくとも、融資率が9割を超える住宅ローンでも金利が高く設定されている商品があります。
その代表例が、フラット35です。
2022年11月現在の金利で比べると、融資率が9割以下の金利が1.54%に対して、9割を超えると1.8%と、0.26%もアップします。
「たかが0.26%」と思われるかもしれませんが、借入額によっては返済額が数百万円も変わるため、家計の負担に大きな影響を与えるのです。
審査に通りやすい
借入額が多くなるほど、住宅ローンの審査が厳しくなります。
金融機関によっては、頭金のない人は審査に通らないところもあるようです。
金融機関から見て、頭金を多く用意している人は「計画性があり返済が滞りにくい」と評価されやすく、審査に通りやすくなるといわれます。
物件評価額が下がったときのリスクを抑えられる
何らかの理由でマイホームを手放すことになったとき、ローン借入額の少ない方が売却しやすいという点もメリットです。
フルローンの場合、家の評価額が下がったときに売却額でローンを全額返済できない恐れがあります。
全額返済できなければ家を売却できません。
つまり、フルローンだと売却できないリスクが高まるのです。
頭金を用意して借入額を減らせば、家の評価額が下がっても売却できないというリスクを抑えられます。
【頭金を用意すると返済額はどれくらい安くなる?】
頭金を用意すると、金利負担を抑えられ返済額が安くなります。
では、返済額はどれくらい安くなるのでしょうか。
ここで、3,000万円の家を、「頭金を2割(600万円)用意して買うケース」と「フルローンで買うケース」で、トータル返済額や毎月の返済額を比較してみましょう。
なお、返済額をシミュレーションする前提条件は、以下の通りです。
・返済方法:元利均等
・返済期間:35年
・フラット35を利用する(金利は2022年11月現在)
頭金を2割(600万円)用意して買うケースの返済額
住宅ローンの借入額は、住宅購入価格3,000万円から頭金600万円を差し引いた、2,400万円です。
また、金利は融資率9割以下ですから全期間1.54%が適用されます。
この条件で、トータル返済額と毎月の返済額は以下の通りです。
・トータル返済額:約3,161万円
・毎月の返済額:7万3,955円
トータル返済額に頭金(600万円)を含めると、約3,761万円でマイホームを購入できることになります。
フルローンで買うケースの返済額
頭金なしの場合、住宅ローンの借入額は3,000万円です。また、金利は融資率が9割を超えますから全期間1.8%が適用されます。
この条件で、トータル返済額と毎月の返済額は以下の通りです。
・トータル返済額:約4,046万円
・毎月の返済額:9万6,327円
同じ3,000万円の家なのに、頭金を2割用意した場合と比べて、およそ285万円も高くなります。
また、毎月の返済額は2万円以上も多くなり、家計が苦しくなることが予測されます。
【それでも少額の頭金で家を買ったほうが得なのか?】
頭金を用意すれば数百万円も安くなるのに、頭金なしでマイホームを購入される方が増えているのは、なぜでしょうか。
その理由の一つが、「住宅ローン控除」です。
住宅ローン控除とは、毎年末のローン残高に応じて、所得税などが控除される減税制度のこと。
つまり、ローン借入額が多いほど還付金も多くなるため、「頭金なしでも家を購入したほうが得」と考える方が増えているのです。
ただし、住宅ローン控除の内容は2022年から大きく変わり、それ以前より控除額が少なくなりました。
そのため、頭金を用意して購入したほうがお得なケースも出ています。
どちらが返済負担を軽くできるのか、あらかじめ試算した上で決めることも、お得に家を買うためのポイントです。
【頭金に関する注意点】
頭金を用意すれば、さまざまな恩恵を受けられますが、以下の点を事前に把握した上で計画を立てることも大切です。頭金に関する注意点をまとめてお伝えします。
無理して頭金を払わない
頭金が多いほど、ローンの返済負担は軽くなりますが、貯蓄をすべて頭金に当てないよう注意しましょう。
新居に住み始めてからは、お祝いの返礼をしたり家族が増えたりと、何かとお金が必要なことがあります。
病気やケガで収入が減る場合もあるでしょう。
そうした不測の事態に備えて、最低でも3ヵ月、できれば1年分の生活費は手元に残しておきたいところです。
諸経費を別途用意しておく
住宅を購入する際に必要な手付金や、工事請負契約書などに貼付する印紙代などの諸費用は、頭金とは別に現金で用意する必要があります。
手付金の目安は住宅購入価格の5~10%くらい、また印紙代も数万円かかり、いずれも契約時に支払います。
また、設計事務所を利用する場合には設計費、金融機関にはローン実行の手数料、保証会社に支払う保証料など、住宅購入時にはさまざまなコストがかかり、これらの費用を合計すると住宅購入価格の1割前後にもなります。
頭金なしの場合でも、こうした費用を現金で用意しなければなりませんから、資金計画をしっかり立てることが大切です。
頭金を支払うタイミングを相談する
頭金を支払うタイミングは、人それぞれ異なります。
頭金を土地の購入費用に充てる場合は不動産会社との契約時に支払いますし、建築費用に当てる場合は手付金を支払ってから住宅ローンが実行される日までのあいだに支払います。
まずは、「頭金を何に使うのか」を決め、不動産会社や施工会社などと支払うタイミングをあらかじめ相談しておきましょう。
【まとめ】
低金利が続く現在は、頭金を用意しなくても住宅ローンを満額借り入れて、マイホームを購入できます。
ただし、住宅購入時には頭金以外にもさまざまな諸経費が必要です。
自己資金0円で家は買えませんので、最低でも住宅購入価格の1割以上は現金で用意しておきましょう。
また、住宅購入後には火災保険料や登記費用、不動産取得税といった支払いも生じます。
新居での生活が困窮しないよう、手元にいくら残すのかを決めた上で、頭金の額を決めることが大切です。
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